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【寿命を延ばす“食と成分”大研究】血糖値が高い人は要注意!骨密度対策にレバニラ炒めで葉酸を補給 (1/2ページ)

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 国内で予備軍も含めて約2000万人の患者が推計される糖尿病は近年、骨粗鬆(こつそしょう)症の発症リスクを高めることがわかってきた。骨粗鬆症は「骨強度」が低下する病気であり、骨密度70%、骨質30%が関与する。骨強度が弱くなることで転倒骨折を起こしやすい。その骨強度に関わる成分のひとつに、ビタミンの一種「葉酸」がある。

 「糖尿病で骨密度が低い人は、葉酸値が低いことを研究で解明しました。葉酸は肝臓のアミノ酸代謝に関わり、葉酸が足りないとホモシステインという物質が発生します。ホモシステインの血中濃度が高いと骨の質を悪くするのです」

 こう説明するのは、東海大学医学部基盤診療学系健康管理学の山田千積講師。糖尿病の診断・治療、予防のための研究を長年行っている。

 葉酸は、細胞の遺伝子の合成や造血に関わるため、妊娠中の女性は足りなくなることで知られる。そうでない人は、普通に食事をしていると必要量は満たされやすい。2016年の厚労省の「国民健康・栄養調査」でも、平均値は277マイクログラム/日で、推奨量を上回る。ところが、糖尿病の人で骨密度が低いと葉酸が足りていないのだ。代わりに増えているのが、ホモシステインという悪い働きをする物質である。

 「女性は閉経後の女性ホルモンの急激な減少で、骨密度が低くなりやすいため、骨粗鬆症対策は意識されることが多い。しかし、男性で血糖値が高いと骨質が悪くなることは、あまり知られていない。食事のバランスの悪さが、骨も悪くすることを理解していただきたいと思います」

 骨密度がある程度維持されていても、骨の質が悪いと転倒骨折に結びつく。だが、健康診断では骨質の状態まで調べることは少ないため、自分の骨がどうなっているかはわかりにくい。

 「過剰なホモシステインは、動脈硬化を進行させます。血糖値が高く、動脈硬化が進んでいるなら、骨質も悪くなっていると考えましょう。それを改善・予防するには、葉酸を含む緑黄色野菜を食べるように心掛けることが大切です」