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【マンガ探偵局がゆく】タイヤに変えられたひき逃げ犯 ブラックコメディー「地獄くん」 (1/2ページ)

★ミッション(51)悪質ドライバーに鉄槌を下す

 相変わらず悪質な交通事故が絶えない。今回はそんな被害者の方から。

 「先日、夜中に自転車で走っていたら、後ろから来た車に接触され、左腕を骨折。思ったよりも軽い骨折でしたが、車は逃げてしまい、悔しいのなんの。病院に運ばれる途中、ふと思い出したのは、昔読んだマンガのことです。ひき逃げ犯がタイヤに変えられてしまうホラーで、あの運転手にもそれくらいの復讐をしてもいいんじゃないか、と思った次第。もう一度読みたいのですけど、マンガのタイトルがわかりますか」(まだまだ働く65歳)

 それはそれは心からお見舞い申しあげます。

 ひき逃げ犯がタイヤになる、というだけで探すのはなかなか難しいのだが、偶然、当探偵局長にはそういうストーリーのマンガを読んだ記憶があった。1967年から光文社の月刊誌『少年』に連載され、『週刊少年サンデー』などにも掲載された「地獄くん」だ。

 作者のムロタニ・ツネ象は大阪生まれ佐賀育ち。毎日新聞西部本社の記者を経て、上京しマンガ家に。昭和40年代前半までは主にギャグマンガ家として活躍。テレビアニメ化された『かみなり坊やピッカリ・ビー』(原題は『ビリビリ・ビート』)や『ファイトだ!! ピュー太』(原題は『ドクター・ツルリ』)などのギャグマンガで人気を博した。

 その後は雑誌を離れ学習マンガの世界で活動。学研の『まんが人物日本史』を覚えている読者も多いのではないかと思う。

 『地獄くん』もホラーというよりはブラックコメディーといった趣の作品。主人公の地獄くんは、死神の泣き笑いを思わせるような満月の夜に、霊柩(れいきゅう)車に乗って現れてこの世の悪を粉砕する謎の少年。上着のボタンはドクロ。胸には万年筆によく似た正体不明の妖怪という不気味な姿が印象的だ。

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