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【寿命を延ばす“食と成分”大研究】不足しがちのビタミンE 酒のつまみにアーモンド数粒で脂肪肝予防 (1/2ページ)

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 食欲の秋。サンマにキノコ、鍋料理など、自然の恵みとともに一献する機会は増える。飲み過ぎはよくないとわかっていても、楽しい宴席でつい酒量が多くなりがちな季節。この状態で足りなくなる成分が、「ビタミンE」である。

 「ビタミンEは、非常に強い抗酸化作用を持っていますが、多量飲酒で肝臓に炎症が起こり続けることで、常に消費されて不足しがちです。特に肉類などの偏った食生活をしている人は、野菜などに含まれるビタミンEが足りないため、肝臓の炎症を抑制できないことが考えられます」

 こう指摘するのは、国立病院機構東京医療センター消化器内科医長代行の菊池真大医師(東海大学医学部客員准教授)。長年、脂肪肝や肝炎、肝硬変などの診断・治療、研究を行っている。

 抗酸化作用というのは、体内に生じたサビのような状態(酸化)を防ぐ働きのこと。体内では、エネルギーを生み出すときに活性酸素が生じて炎症を起こす。活性酸素によって細胞や組織がダメージを受けるのが、酸化だ。多量に飲酒すると活性酸素がたくさん生じて肝臓で炎症が生じやすい。ビタミンEなどの抗酸化物質が炎症を抑えるが、炎症があり過ぎると追いつかないのだ。すると、肝機能の働きが落ちて、本来エネルギー変換されるはずの中性脂肪が溜まり、「脂肪肝」へとつながる。

 「人間ドックにおける肝機能検査の結果では、男性の約半数が脂肪肝になっていました。女性は2割弱。飲酒習慣がない人でも、食べ過ぎで脂肪肝になることもあります。暴飲暴食を控えることはとても大切ですが、ビタミンEをとることも意識していただきたい」

 非アルコール性の脂肪肝や肝炎の治療ガイドライン(2014年版)では、ビタミンEの薬剤が治療の選択肢のひとつになっている。脂肪肝を改善するには、ビタミンEが大いに役立つため、含有量の多いアーモンド、ウナギ、マグロなどを適量食べるようにすることが重要になる。

 「お酒を飲む前やおつまみとして、アーモンドを数粒食べると脂肪肝予防に役立ちます」

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