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【どこまで分かる その検査】“バーチャル”で内視鏡と同等の画像を構成 「大腸3D-CT検査」  (1/2ページ)

 がんの中でも、男女を合わせた罹患(りかん)数が2番目に多い「大腸がん」。検査には大腸内視鏡検査が欠かせないが、「肛門から内視鏡を入れるので抵抗がある」「過去に痛い思いをした」など嫌がる人は少なくない。

 そんな人にうってつけなのが、内視鏡を使わないのに内視鏡に似た検査画像が得られる「大腸3D-CT検査」だ。2012年に保険適用になった比較的新しい検査なので、まだ実施する医療機関は限られる。

 どんな検査なのか。4年前から導入する赤羽中央総合病院・消化器病センター(東京都北区)の佐藤浩之センター長が説明する。

 「撮影時に肛門から炭酸ガスを注入して大腸を拡張させ、マルチスライスCTで『うつ伏せ』と『あお向け』の2回撮影します。そのデータを基に3D画像を構成して診断を行います」

 仮想の大腸画像を作り上げるので、別名「バーチャル内視鏡検査」とも呼ばれている。

 得られる3D画像は、大腸の外側から見れば注腸X線検査(バリウム検査)と同じ画像。内側から見れば仮想大腸内視鏡となる。さらに、筒状の大腸を縦長に切り開いた展開画像で見ることも可能。ポリープがあれば拡大して、角度を自由に変えて断面を観察することもできるという。

 「検査時間は2回の撮影で10分程度です。3次元的に観察できるので、大腸の全体像や病変の位置形状、他臓器との位置関係が正確に把握できます。また、腹部全体を撮影するので、大腸以外の臓器の病気が見つかることもあります」

 X線の被ばくは避けられないが、低線量で注腸X線検査より被ばく量は少ないという。ただし、内視鏡より劣るのは、色や硬さが分からないため、平坦な病変や発赤などの情報は得られないこと。検査時に組織の採取ができないので、6ミリ以上のポリープが疑われた場合には大腸内視鏡検査を受ける必要がある。

 「5ミリ以下のポリープや平坦な病変は見つけにくい。しかし、大腸がんの可能性のある直径10ミリ以上のポリープを検出する感度は90%以上で、大腸内視鏡検査と同等です。それに、大腸内視鏡が苦手とする大腸のヒダの裏のポリープを見落とすことは少ないです」

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