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【大人の発達障害】ともに働くために必要な配慮とは? 特性について本人の自覚も大切 (1/2ページ)

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 会社で同僚や部下に仕事を依頼するときは、その人のスキルやレベルから大きく逸脱しないものを選択するだろう。それが問題なく、あるいは高レベルで仕上がってきた場合、「あれができるならこの仕事もできるだろう」と想像して依頼することが多いはずだ。

 発達障害の人にとって、実はこの想像が当てはまらないことが多いと、東神田クリニック副院長で精神保健福祉士の佐藤恵美氏は言う。

 たとえば、何かの専門分野の資料作りを依頼して、決まった範囲から緻密に調べ上げてもれなく記述することができたとする。上司は、こんな専門的で高度な文章が理解できたのだからと、次はそれをまとめて自分なりの今後の展望を述べた文章をつけてほしいと依頼したとしよう。なぜか、あれだけ楽しそうに、しかもすぐに終わらせた仕事なのに、今度はどうしたらいいのかわからず、いつまでたっても仕事が終わらない-ということはよくあるそうだ。

 「想像力を必要とすることが苦手だという発達障害の人は多いと思います。その特性を知らない人から見たら、その人は仕事を好き嫌いで選んでいる、できるのにやらない-と思ってしまいがちです。このような誤解が生じないようにするために、職場において発達障害についての知識は必要です」(佐藤氏)

 他に業務に影響する特性としては、口頭での指示は理解し難いが、記述された文章なら理解しやすかったり(視覚優位)、その逆(聴覚優位)の特性を持った人もいる。そういう人が上司から朝礼などで口頭で、あるいはメールなどで一斉に指示されたりすると、自分だけが理解できておらず、不適切なやり方をしてしまう、ということもある。

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