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【生涯現役脳をめざせ!】ロコモシンドローム、膝痛が発症リスク高める 整形外科の専門医に聞く「認知症予防」 (1/2ページ)

★ゲスト:渡邊敏文・東京医科歯科大学准教授(関節機能再建学)(1)

 「ロコモシンドローム」(以下ロコモ)とは、骨や関節、筋肉など、運動器の障害によって要介護の危険が高くなる状態のことを言う。ロコモになると認知症発症のリスクは4倍に跳ね上がるという報告もあり、ロコモ予防は認知症予防の面からも重要だ。そこで今月は整形外科の専門医に予防法を聞く。

 朝田 膝に痛みを抱えている患者さんは実に多いです。まずは膝が痛む原因から教えてください。

 渡邊 中高年の方によく見られるのは軟骨の摩耗による「変形膝関節症」です。治療の際は、痛みの原因が膝関節包(ひざかんせつほう)の中にある場合と、その外の靱帯(じんたい)や筋肉にある場合に分けて考えます。軟骨自体が痛みを感じるわけではありません。

 よく「膝に水がたまる」と言われるように、膝関節包の中には常に関節液があり、そこに擦り減った軟骨の破片や痛み物質が放出されることで、関節包の神経が刺激されて痛みが出ます。また、半月板が損傷した場合にもその刺激が痛みとして伝わります。

 一方、膝関節包の外側にはいろいろな筋肉や靱帯がくっついていますから、O脚などの変形で筋が引っ張られたりしても痛みが出ます。これが関節の外に原因がある場合です。痛みの原因が関節の中にある場合にはヒアルロン酸注射などが効果的ですが、外の場合はあまり効かないため治療方法は変わってきます。とはいえ、痛みの原因が関節の中と外の両方にある場合もあり、一概に言えない部分もあります。