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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「世界」》ニューヨークで世界を食べ尽くす  (2/2ページ)

 ラム肉が苦手という友人を連れて行っても、「クセはない」とのこと。さらにお財布に優しいところも魅力で、おなかいっぱい食べても、一人20ドル程度ですむのは物価の高いニューヨークではありがたい。

 ニューヨーク市にはイエメン移民が多く、その数は約8万人に上るとされる。昨年3月にトランプ大統領が入国禁止令を発令したときに中東系の移民の抗議デモが各地で行われたが、参加者に話を聞いてみると大半はイエメン出身だった。彼らはデリ(サンドイッチや持ち帰り用の惣菜を売る飲食店)やスーパーで働いたり、経営したりしている人が多く、店を閉めて排斥的な移民政策に抗議の意を示した。

 イエメン料理のありがたさを感じるのは、内戦下にある本国の状況に関係しているのかもしれない。2014年以降、サウジアラビアの支援を受けるハディ暫定政権と、イランが支援するイスラム教シーア派武装組織「フーシ派」の紛争が深刻化。中東で覇権争いをするサウジとイランの「代理戦争」の様相を呈し、約800万人が飢餓状態にあり、その数は増え続けている。人道状況は「世界最悪」といわれる。

 店内には、かつての美しい町並みの写真も飾られ、豊かな食文化に触れると、内戦の悲惨さに思いをはせずにはいられない。ニューヨークを訪れた際にはぜひ、お試しいただきたい。(M)

 米国の社会問題、ニューヨークの街のこと何でも取材中。

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。6月のお題は「世界」です。