記事詳細

【安達純子 健康寿命UP術】内科と歯科が連携した生活習慣改善「LSM」とは (1/2ページ)

 要介護原因第1位の認知症は、生活習慣病による2型糖尿病との関連が深いことがわかってきた。そして、2型糖尿病は歯周病とも関係する。2型糖尿病では歯周病が悪化し、歯周病によって2型糖尿病が悪化するという相互の悪循環にも陥ってしまう。

 「咀嚼能力(そしゃくのうりょく=噛んで飲み込む力)が落ちると、脳への刺激が減って認知能力も低下します。健康寿命を延ばすには、生活習慣病を改善すると同時に、口腔ケアも非常に重要なのです」

 こう話すのは、帝京大学臨床研究センター長を兼務する寺本内科歯科クリニック(東京都文京区)の寺本民生・内科院長。同クリニックの寺本浩平歯科院長とタッグを組み、「LSM(ライフ・スタイル・モディフィケーション)」という生活習慣改善の理念を掲げて診療に当たっている。

 「LSMは、生活習慣病に対し、内科と歯科の連携による診療の基本です。糖尿病と歯周病を同時に治療することで相乗効果が得られ、動脈硬化予防にも役立っています。欧米ではLSMは浸透していますが、日本ではまだ普及していないのが現状です」(寺本内科院長)

 厚生労働省の2016年「国民健康・栄養調査」によれば、糖尿病が強く疑われる人のうち、全体では7割以上が治療を受けているが、40代男性は約5割にとどまる。

 一方、国内では歯周病の症状を抱える人が55歳以上で50%を超えているが、歯が痛いなど「症状が出てから歯科へ行く」という人は少なくない。放置することで、どちらも症状が悪化する。とはいえ、働き盛りで仕事を優先させてしまうと、内科や歯科の受診は後回しになりがちだ。

関連ニュース