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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「失敗」》マンホール銀座の続き 「さて、どうすれば光るか」 (1/2ページ)

 昨年12月に小覧でマンホール銀座の話をした。東京都世田谷区のとある住宅街の路地に、マンホールなどがたくさん並ぶ場所があり、そこを撮影した、というものだった。約200メートルのアスファルトの道路に、91個も汚水桝(ます)などの蓋が並ぶ。マンホール密集地のように見えるので、「マンホール銀座」と呼ばれることもあるそう。

 実はあの写真、私の中では失敗作。失敗作は言い過ぎかもしれない。妥協作だった。妥協作を掲載するのは良いことではないが、締め切りの関係もあり、あの時撮れた最善のものを掲載した。

 撮影する際、まず考えたのが「黒い道路にある黒いマンホール」をどう撮ったらわかりやすく画(え)にできるかということ。カメラは人間の目ほど優秀ではないので、目で見えた多くのマンホールがそのまま写真にできるとは限らない。黒い背景に並ぶ黒いもの。色は同じだが2つには質の差がある。アスファルトと鉄だ。鉄に光が当たればそこだけ光り、わかりやすい。雨が降って、鉄が濡れたらもっとギラッと光るだろうか。いや、アスファルトも同じく光るので、やっぱり乾いているときが良い。そんなことを考えていた。

 さて、マンホールはどうすれば光るか。単純なのは、夜暗くなってから街灯や車のライトが当たるとき。もうひとつ強い光が当たる瞬間がある。明け方や夕方、低い位置にある太陽が「逆光」で当たる瞬間だ。マンホールの背後から光が入り、光る太陽やマンホールだけが見えて、光が当たらない場所は真っ黒になる。

 では明け方や夕方に撮ればよさそうだが、そうはいかなかった。あたりは開けた土地ではなく、住宅がひしめき合う狭い路地。道路はほぼ東西に延びている。夕日の場合、1年中毎日太陽が真西に落ちるわけではない。太陽が沈む位置は少しずつ動くので、真西に落ちるのは春分の日と秋分の日の2回のみだ。

 掲載しようと決めたのが10月。秋分の日が過ぎた頃だった。もう、低い夕日が路地に差し込む季節が終わっていた。10月には先述した夜のライトの写真を撮影し、掲載した。

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