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【ドクター和のニッポン臨終図巻】作家・内田康夫さん、夫婦愛あふれた最終章 休筆宣言もHP「夫婦短歌」立ち上げ (1/2ページ)

★内田康夫さん

 「長尾さんは本を出し過ぎです」

 こうたしなめられることがあるのですが、このお方と比べたら私の著作なんて微々たるものです。

 著作の累計発行部数1億1500万部。浅見光彦シリーズだけでも9700万部。人気作家の内田康夫さんが3月13日に東京都内で亡くなりました。83歳でした。

 2015年夏、軽い脳梗塞となり入院。その後、休筆宣言されましたが、妻で作家の早坂真紀さんと「夫婦短歌」というホームページ(HP)を立ち上げました。

 「療養中ということにストレスを感じ、小説を書けないことにかなり苛立っておりましたが、僕は短歌が好きであったことを思い出しました。そうだ! 小説は無理でも、短歌だったらいけるかもしれない。そう思ったら、気持ちは少し楽になりました。勿論いずれは小説を書くつもりです。いつまでも浅見光彦を遊ばせておくわけにはいきませんからね。それまではカミさんに協力してもらって、短歌を詠む……」

 病を機に、より濃密な夫婦関係を築かれていったように思えます。

 「あと一度 一度でいいから 抱きしめて 片手でなくて 両手で強く」という昨春の早坂さんの歌からは、内田さんの半身が麻痺されていたこともうかがえます。

 二人三脚のリハビリを続けながらも、内田さんはゆっくりと人生の最終章を歩まれたようです。報道によれば死因は「敗血症」。みなさんも、新聞の訃報記事でこの病名をときどき見かけることでしょう。

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