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【安達純子 健康寿命UP術】高齢者襲う虚弱「フレイル」の恐怖 60代以降の体重低めは要注意 (1/2ページ)

 高齢になって筋力や体力が低下し、気力も失われて元気がない人がいる。転倒・骨折、風邪から肺炎への移行、認知機能の低下など、健康寿命を縮めかねない事態を招きやすい。この状態を「フレイル」(虚弱)と言い、「低栄養」が深く関わっている。

 「私たちの疫学研究では、肉類や卵などを食べずにやせている人と、逆にしっかり食べて太っている人では、後者の方が生存率は高かったのです。生活習慣病の改善では、肉類や卵、脂肪分などは控えるようにいわれますが、高齢者では低栄養でフレイルにつながるので注意が必要です」

 こう話すのは、東京都健康長寿医療センター研究所の新開省二副所長。長年、さまざまな疫学調査を行い、健康寿命を延ばすための施策を提案してきた。同研究所では、それらの研究成果を基に、昨年、「健康長寿新ガイドライン エビデンスブック」(社会保険出版社)を発刊し、反響を呼んでいる。

 「低栄養の指標のひとつは、血清アルブミン値(タンパク質の一種)です。8年間追跡した疫学調査では、この値が低い群は、高い群と比べて生存率が大きく下がりました。血清アルブミンは、肉類や卵、脂肪分を取ることで上がります。それらを食べない人が低栄養に陥っていたのです」

 老化に伴い高齢になるにつれて消化機能は落ちやすい。「脂っぽい食事をすると胃がもたれる」というのは、その証しだ。肉類や揚げ物などを避けて、ご飯、みそ汁、焼き魚を少々。このような食事パターンは、生活習慣病の改善・予防からすると、「太らない」「脂肪がつかない」などから、健康に役立ちそうに見えるだろう。そのため、高齢になっても続けているうちに、低栄養でフレイルになってしまうのだ。

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