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【安達純子 健康寿命UP術】「正しいハミガキ」習慣を 歯周病と動脈硬化の危険な関係を断つ (1/2ページ)

 寝たきり要因の一つ脳梗塞は、動脈硬化が引き金になることは周知のとおり。動脈硬化は心筋梗塞で命を縮めることにもつながる。この動脈硬化は、乱れた生活習慣や加齢に関係しているが、もうひとつ、口の中の歯周病との関連も深い。

 東京医科歯科大学歯周病学分野の和泉雄一教授が説明する。

 「血栓を生じる血管内のコブから、歯周病菌が見つかっています。歯周病菌が血流に乗って血管内皮に付着すると、免疫細胞が集まることで血栓が生じることがわかったのです。歯周病の放置は、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めます」

 動脈硬化では、血管内にコレステロールや中性脂肪などのコブのようなものができると考えられてきた。このコブが破れると免疫細胞が集まってきて血栓が生じるが、近年の研究で、血管内皮に歯周病菌が付着すると、免疫細胞が集まってきて炎症が起きることが分かっている。

 血管内に入った免疫細胞に悪玉といわれるコレステロールがくっつき、コブが膨らんでやがて破れて血栓が生じる。つまり、歯周病菌がコブの引き金になるのだ。実際に、心臓の要の冠動脈や、全身に血液を送る大動脈から歯周病菌が発見されている。

 「歯周病の高血圧症の人を調べた研究では、下の血圧(拡張期血圧)が高くなる傾向がありました。上の血圧(収縮期血圧)との差が縮み、動脈硬化が進んでいることが示唆されたのです。また、心臓の弁の悪くなる弁膜症では、人工弁に置き換えた弁を調べたところ、歯周病菌が見つかったとの報告もあります」

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