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【安達純子 血圧を下げる新常識】診察時だけは正常値…家庭測定で「仮面高血圧」を暴け、自宅での数値が重要 (1/2ページ)

 血圧が上がりやすい冬場は、診察室での血圧値が正常域でも安心とは言い切れない。診察室で140/90(単位・mmHg)以上は、高血圧と診断され、これらの値未満ならば、とりあえずは正常と見なされる。ところが、診察室測定で正常値でも脳卒中や心筋梗塞を起こしてしまう人がいる。それに関与しているのが、診察室以外で高血圧状態が続く“仮面高血圧”だ。

 「家庭で測る血圧測定は非常に大切です。家庭血圧値と脳卒中や心筋梗塞の脳心血管疾患の発症リスクは、有意に関連しますが、診察室血圧との関連は弱いのです。中年期以降の方は、診察室で血圧が正常でも、安心しないでいただきたい」

 こう警鐘を鳴らすのは、帝京大学医学部衛生学公衆衛生学講座の大久保孝義主任教授。約30年前にスタートした岩手県花巻市大迫(おおはさま)町の疫学研究(大迫研究)で、高血圧と脳心血管疾患発症リスクなど、世界初となる数々の成果を挙げている。

 大迫研究の5年間の追跡調査では、家庭血圧測定138/83以上で死亡率が最も高くなることが判明。この研究結果を基に、日本高血圧学会の治療ガイドラインでは、家庭血圧測定135/85以上で高血圧と診断することや、欧州高血圧学会の家庭血圧測定指針などにも影響を与えた。

 「仮面高血圧では、診察室血圧が正常値でも、家庭血圧測定で160以上もあるという方がいます。夜間や早朝に血圧が高いと、脳心血管疾患のリスクは高まります。朝晩、家庭で血圧を測ることを習慣化していただきたい」

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