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“緩やかな自殺”セルフネグレクトが若年層にも増えてきた理由とは (2/2ページ)

 ■自分を大切にする感覚の欠如

 職場など外ではしっかりしているのに「家ではだらしなくしている」と話す人は、筆者の身の回りにもたくさん存在する。ゴミ屋敷の主にならないまでも、仕事で気が張っているぶん、一人になると気が緩むのだろう。

 森先生も「疲れていたり嫌なことがあったりして、様々なことが面倒になることは誰にでもあります」と理解を示す。一方で「そういった『なんとなく、面倒くさいからしない』の状態が継続してしまうのがセルフネグレクトの特徴です」と続ける。

 体力や気持ちが回復すれば、ゴミ出しや水回りの掃除など最低限のことを自然とするようになるのが通常だが、生活環境が悪化してもなお“面倒くさい”を引きずってしまうのはなぜなのか?

 森先生は「特に若年層のセルフネグレクトでは、そもそも『自分を大切にする』という感覚自体が育っていない人も少なくなく、生活を維持していく最低基準が低いケースも多く見受けられます」と説明する。

 ■習慣を維持できず深刻化

 セルフネグレクトの兆候とも言える現象は、ゴミ出しや最低限の掃除を怠ることだけではない。「お菓子やインスタント食品で食事を済ませる、お風呂に入らない、夜更かしするといった行動」(森先生)も挙げられる。自身にダメージを与える行為にも関わらず、「『自分を粗末に扱っている』という自覚がなく、それを注意してくれる人がいないためにエスカレートしてしまい、生活を立て直すことが出来ないと、深刻な状態に発展してしまう」(同)のだ。

 森先生は「片付けも食生活も、習慣です、習慣は、毎日行っていれば苦にならないもの。ですが逆に、毎日行っていないと、とてつもなく面倒に感じてしまうのです」と忠告する。

 次回は周囲ができるサポートについて話を聞いてみよう。

 ●専門家プロフィール:森しほ

 ゆうメンタルクリニック産業医、皮膚科医。同クリニックグループ(上野院池袋東口院新宿渋谷院秋葉原院池袋西口院、ゆうスキンクリニック池袋西口院)は、心安らげるクリニックとして評判が高い。

 (武藤章宏)

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