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【当てちゃる券】競走得点 佐世保ナイター最終日11R 井上と山田の直線勝負〔1〕⇔〔9〕-〔5〕〔7〕〔8〕

 競輪選手は一年を2つ(1月~6月が前期、7月~12月を後期)に分けてレースを行っている。各レースで取った得点の合計を出走回数で割ったものが競走得点だ。

 また、基準出走回数(S級は24走だが、中止開催が多く今期は17走)というものがあり、最低でもその回数を走らないと不足分は下位ランクの得点を与えられ、平均点が下がる仕組みになっている。

 仮に、基準出走回数を走り終えてギリギリ目標とした競走得点を取れた場合、残りのレースを欠場することもある。選手用語で“潜る”という。

 なぜかと言うと、走って平均点を下げる可能性もあるからだ。

 以前は補充選手の得点はノーカウントだったので、新人は当然逃げるが、マーク屋でも地元の選手を連れて強引先行を敢行することもあった。

 “お助けレース”なんて言い方をしていたが、他地区の選手が競り込むことは少なかった。恩恵に預かり、クビの皮がつながった選手もいたし、降級を免れた選手もいた。

 それはそれで、ファンも分かっていて車券的にも買いやすく結構支持されていたものだ。

 ところが現在では補充選手のノーカウント制はない。場外発売が多くなれば、ローカルルールがマッチしていないことは当たり前の話なのだが、期末だけに現れる変な並びもまた競輪ファンの楽しみのひとつだった。

 佐世保ナイター最終日、A級決勝(10R)は、橋本の番手から成松が抜け出す。東矢のまくりも互角。〔1〕〔7〕〔9〕のボックス。

 S級決勝(11R)は、取鳥の後ろが吉本と田中で競り。順当なら山田がまくり、井上と直線勝負。〔1〕⇔〔9〕-〔5〕〔7〕〔8〕。気合の勝負駆けでS級1班を死守した坂本。決勝は気楽な一発もある。(元競輪選手)

■内田浩司(うちだ・こうじ) 1962年8月26日生まれ。福岡県出身。83年4月に51期生としてデビューし、S級上位で活躍。2015年10月29日に引退。通算435勝、優勝34回(記念Vは92年門司記念など6回)。FI先行・吉岡稔真(としまさ=福岡県65期)元選手の兄弟子で連携は多数。実直な性格と厳しい指導から“鬼軍曹”として恐れられていた。夕刊フジ競輪面にコラム『当てちゃる券』を連載中。競輪祭では特別コラム『小倉競輪祭 なう&リメンバー』を執筆。