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【新橋のネクタイ巻き TV視てますか?】立花隆さん「訃報の日」に猫たちの不思議な追悼

 『岩合光昭の世界ネコ歩き』に『ネコメンタリー 猫も、杓子も。』…。NHKには猫好きが大勢いるとみえる。『ネコメンタリー』の特別編『養老センセイと“まる”鎌倉に暮らす』は解剖学者の養老孟司先生と「まる」(昨年暮れに人間でいえば90歳ほどで他界)との静かな日々を追っていた。猫好きでもなんでもなく、むしろ避けてきた筆者だが、この秀作だけは先日の再放送もいれて繰り返し見ている。

 先週、近くのアートスペースで開催中の「招き猫亭コレクション」という猫にまつわる美術作品ばかりの展覧会をのぞいてみた。あまたのアーティストが猫を描く理由が少し分かる気がした。毛嫌いするのはそろそろやめにしよう。

 と思った翌朝(6月23日)、訃報が流れた。「知の巨人」立花隆さん、80歳。4月30日に亡くなっていた。猫好きで有名。3階建ての黒いビルが仕事場兼書庫で、とがった外壁に黒猫の顔を大きく描いていた。人呼んで「猫ビル」。

 なにやら『となりのトトロ』の「猫バス」…と連想したら、なんの偶然か、23日のNHKニュース『おはよう日本(関東甲信越)』に、今夏公開が決まったジブリアニメ『劇場版アーヤと魔女』の宮崎吾朗監督(言わずと知れた駿さんの息子)のインタビューを放送していた。このアニメにも黒猫が登場する。

 そしてジブリアニメで忘れてならないもう1本が『耳をすませば』(1995年、近藤喜文監督)。読書好きの中学3年の女の子が懸命にがんばり、くたびれ果て、制服を着たままベッドで眠ってしまう。父親(図書館勤務)が気づき、布団をかけてやり、つぶやく。「戦士の休息だな…」

 その声の主こそが、立花さんだった。長崎弁?の、ほとんど棒読みなのに、なぜ? いや、うまいも下手もない。聞き覚えのあるあの声、あの口調だから耳に残ったのだ。

 女の子の見た夢には猫の男爵も出てきた。23日夕方のBSでは『ヨーロッパ黒猫紀行』の再放送もあった。偶然とは思えなかった。合掌。 (新橋のネクタイ巻き)

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