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【新橋のネクタイ巻き TV視てますか?】えげつなくTBSの胸キュン路線いただき “イミシン”ラブコメ 日テレ「恋ぷに」

 日本テレビの水曜ドラマ『恋はDeepに』は脇役にTBSの情報バラエティー『王様のブランチ』レギュラーの藤森慎吾(オリエンタルラジオ)が出演しているからというわけでもないが、『王様のブランチ』の視聴者層寄りというか、TBS頼み(?)な感じが気になった。

 「海を愛する魚オタク」の海洋学者の石原さとみ、巨大不動産会社の次男坊で家業のマリンリゾート開発事業を任される「ロンドン帰りのツンデレ御曹司」の綾野剛のW主演。脇に、綾野の兄で、石原を同社に入社させる専務が大谷亮平。石原の研究室の室長で、石原と同居するおじが橋本じゅん。この4人はそれぞれ、野木亜紀子脚本のTBSのヒット作『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』『MIU404』で強い印象を残した。

 加えて、本作は徳尾浩司の脚本だが、徳尾が1年前に書いたTBSドラマ『私の家政夫ナギサさん』も当たった。今回は『恋はDeepに』という“イミシン”な、しかも4文字の「恋ぷに」と短縮できるタイトルをひねり出し、「史上最強のラブコメ」とブチ上げて、初回から胸キュン場面を連発。TBSドラマ&『王様のブランチ』ファンをそっくりちょうだいしようという作戦なのかもしれない。民放だもの、えげつなく数字を取りに行くのは当然。だが、そこに“美学”は欲しい。あんばいを間違うと「巨人離れ」のような現象を招きかねないから、ご注意あれ。

 日テレ水曜ドラマという枠では、野木亜紀子が『獣になれない私たち』の脚本で第37回向田邦子賞を受賞している。いい枠は大切にしてほしい。

 14日の初回のラスト、石原が水槽のウツボと“会話”する場面が出てきた。「3カ月」という“イミシン”なセリフも。どうやらファンタジーのようだ。先日、橋部敦子がテレビ朝日『モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~』の脚本で第39回向田邦子賞に決まったが、あちらはモノの声が聞こえるという設定の極上のヒューマンドラマだった。 (新橋のネクタイ巻き)

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