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【ぼくらの90年代音楽論 30年前の「音楽」の「普通」】大谷能生×三浦千明(4)対談あとがき 極私的・ちあきが選ぶ90年代J-POPホーン・アレンジこれ最高!!曲

前回から続く)

 三浦千明さん、どうもありがとうございました。ちょうど一回り(10歳)歳が離れている世代の90sは、やはり結構見えている世界が違っていて、90sは僕は横浜で大学生をやっていたんで、地元にもたくさんあった輸入レコード屋とクラブでの音楽経験がやっぱり記憶に新しい訳です。J-POPのヒット曲をコンビニで繰り返し聴く、というのも割と驚いた。ウチらの世代のヒマな小学生の遊び場は駄菓子屋ですからね。

 吹奏楽の話も、70sから始まる「ミュージック・イン・ブラス」の時代が80s~90sを通過して伝統芸能になって、現在はかなり変わった音楽になっている、という指摘について、これはどこかで録音など聴きながら検証したいネタだと思いました。普門館での大会って、毎年の記録がリリースされたりしている? ですかね? と、思っていま検索してみたら、いろんなカタチで(プライベート盤も含めて)CDが出てました……。これはどこかで「ブラバンの独自進化」を聴くイベントやりましょう!

 ということで(何が?)、千明さんに、<極私的・ちあきが選ぶJ-POPホーン・アレンジこれ最高!!曲>をコメント付きでリコメンドしていただきました!

 以下、リストです。サブスク等にあるものはリンクを、ないものでも、一応全部Youtubeで検索すれば出てくる、とのことなので、是非とも聴いてみてください。ではまた来月!(大谷)

■極私的・ちあきが選ぶJ-POPホーン・アレンジこれ最高!!曲

・小谷美紗子『The Stone』 1997

 人生で一番聞いているかもしれないくらい私のバイブル的曲です。フリューゲルホルンを吹いているのはジェリーヘイ。すなわちマイケルジャクソンの『Rock with you』と同じ奏者。アレンジが素晴らしいのですが管楽器でしか表現できない呼吸感がとても伝わります。どんなにシンセ音源が進化しようとも生演奏は必要だと思う演奏。何度聴いても途中出てくる2拍3連で心がグッと持っていかれます。

・吉岡忍『やさしい雨』 1999

 タイトル通り優しいトランペット 。

・吉田美和『つめたくしないで』 1995

 フリューゲルホルンを吹いているのはT.O.Pのグレッグアダムス。後半のアドリブの生き生きっぷりがいい。はっぴいえんどの『風来坊』っぽさ感じる。

・First Impression 『 Brand New Day』 1996

 歌のメロディを口ずさむとホーンのフレーズも繋げて歌っちゃうくらい歌と共存しているセクション。ブレイク明けの2拍目がたまらない。

・米米CLUB『KOMEKOMEWAR(K2C)』 1991

 ご存じKOMEKOMEWAR。シングル盤ではなくアルバム『K2C』に入っているバージョンの間奏で聴けるピッコロトランペット。ビートルズのペニーレインに次ぐピッコロトランペットがかっこいい曲なのでJ-popとしては一位。

・CHAGE and ASKA『BIG TREE』 1991

 今聴くととても贅沢にユニゾンしている。ロングトーンがとても大事だと思わせてくれるJ-pop。

・カジヒデキ『MUSCUT』 1996

 これなら私も吹ける!と中学生の私が思った曲。身近に感じられる管楽器曲って意外とないので貴重。トランペット始めてバンドでコピーするなら一曲目はこれがいいんじゃないかと思う。

・ドリカム『TORIDGE&LISBAH』 1995

 マリアッチ風であり、フラメンコっぽい情熱的な感じ。吹奏楽の『エルカミーノレアル』が好きな人はきっと気に入る一曲。

・福山雅治 『HELLO』 1995

 バリトンサックスとギターのユニゾンはもはや福山印。

■三浦千明(みうら ちあき) らっぱ吹き。トランペットやコルネットやフリューゲルホルン吹きで、シロフォンやグロッケンの鍵盤打楽器弾き。洗足学園音楽大学卒業後、吹奏楽の指導を経て演奏者に。 World standard、蓮沼執太フィル、トクマルシューゴ、イトケン with SPEAKERS、星野概念実験室等、様々なライブやレコーディングに参加。

■大谷能生(おおたに よしお) 音楽と批評。ミュージシャンとしてジャズを中心に、さまざまなバンドやセッションで活動。著作としては『平成日本の音楽の教科書』、『ジャズと自由は手をとって(地獄に)行く』、『東京大学のアルバート・アイラー』(菊地成孔との共著)、『日本ジャズの誕生』(瀬川昌久との共著)、『身体と言葉』(山縣太一との共著)など多数。