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【織田哲郎 あれからこれから】孤独な作業になった音楽作り いやだったはずの「バンド」が恋しく思えてくる (1/2ページ)

 今はパソコンで音楽を作るためのソフトがとても安くなっていて、作業自体もどんどん簡単になっています。さまざまな楽器の音源ソフトも良い音が安く手に入ります。ですから音楽を作ってみたいという人が、最初に楽器からでなく、日常でもなじみのあるパソコンで音楽を作り始めるのはとても当たり前のことになりました。

 楽器はある程度、ちゃんとした演奏ができるようになるまで時間がかかります。それに比べると、パソコンでのいわゆる“打ち込み”と呼ばれる作業で、とりあえず曲みたいなものを作ることは、本当に簡単にできるのです。

 私は1980年代から音楽に打ち込みの要素を取り入れるようになりました。全面的にシンセの音やデジタルの雰囲気が出るものはさほど好みではなかったのですが、古いものと新しいものを、いろいろなバランスで組み合わせることに熱中したものです。

 例えば『おどるポンポコリン』なども、上に強烈な歌や変な笛などが乗っているので、あまり他の楽器が耳に残らないと思いますが、基本は打ち込みのダンスビートです。そして「ぴーひゃらぴーひゃら」というコーラスで一番大きく出ているのは、実はボコーダーという、言葉を楽器で鳴らす機械です。

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