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【シネマパラダイス】あの未解決事件に別の角度からスポットを当てた秀作「罪の声」

 誘拐、身代金要求、毒物混入…。日本の犯罪史上類を見ない劇場型犯罪でありながら、未解決のまま時効になったあの大事件。真相はこうかもしれないと思えてくる塩田武士のベストセラー小説を、『麒麟の翼』などの土井裕泰監督がクライム・サスペンスとして映画化した。大人が楽しむための秀作に仕上がっている。上映時間142分。30日公開

 大日新聞大阪本社の阿久津英士(小栗旬)は35年前の大事件取材のため、いきなり英国に行かされ、特別班の中心にほうり込まれた。京都でテーラーを営む曽根俊也(星野源)は押し入れで古いカセットテープを見つけ、自分の声が脅迫テープに使われ、知らないうちに事件に関わっていたことを知る。やがて阿久津と曽根は知り合い、事件の真相に迫っていく…。

 【ホンネ】脅迫テープの声として使われた子供たちのその後の人生にスポットを当てているのが秀逸。土井監督とコンビを組んできた脚本家の野木亜紀子が、登場人物の多い原作を整理し、骨太でいて繊細な物語に仕上げているのがいい。★★★★☆(映画評論家・おかむら良)

 ★5つで満点、☆=星半分

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