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【坂上忍の白黒つけて何が悪い】居場所を見つけるということ 「スペシャルズ!~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話」 (1/2ページ)

 こんな作品にまれに出合えるから、映画はやめられない。

 『最強のふたり』の監督が送る珠玉の物語である。

 重度の自閉症児を支援する団体を運営するブリュノとマリク。

 しかし、無認可ということから国の監査が入ることに。

 一方で、公的機関である緊急地域医療センター側からしてみれば、重症者を多数抱えるには限界があり、その子たちを無条件で受け入れてくれるのはブリュノの団体しかないのだという現実がある。

 そんな中、支援員がたばこ休憩で目を離している隙に、ひとりの重度の自閉症児が脱走してしまう。彼に何かあった場合、ブリュノの団体は間違いなく閉鎖に追い込まれてしまうのだが…。

 とまぁ、ざっくりとこんな展開なのですが、とにかく最初から最後まで頭が下がる思いの連続といいますか、支援員の方々の自閉症児への寄り添い方に胸を打たれっ放しでして。

 根気という言葉では片付けられないぐらいの労力と精神力なんです。

 監査局の調査員が、ブリュノの団体に子供を預けた理由を親御さんに訊くシーンがあるのですが、「これまでの施設は監禁と薬漬けにしておとなしくさせるやり方だった。しかし、ブリュノさんのところは子供たちを外に連れ出し、ともに遊び、言葉を交わし向き合ってくれる。そのおかげであの子は変われたの。認可だ無認可だなんてわたしたちには関係ない」

 この言葉がめちゃめちゃ突き刺さるんですよね。

 ですが、このやり方は聞こえはいいですが、よりリスクを伴う道とも言えるわけです。

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