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観客の心臓を揺さぶる2人の脱獄劇 アパルトヘイト下の南アの実話描く 映画「プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵」 (1/2ページ)

 脱獄を扱った映画の成否は、どれだけ心臓に悪いかにかかる。「大脱走」(1963年)、「パピヨン」(73年)、「アルカトラズからの脱出」(79年)、「ショーシャンクの空に」(94年)など名作が並ぶ系譜に新たな作品が加わる。

 9月18日公開の「プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵」だ。アパルトヘイト下の南アフリカで脱獄に挑んだ男たちの実話を描いている。

 91年にアパルトヘイト関連法が撤廃されるまで南アフリカでは、白人支配層が非白人を差別する人種隔離政策が堂々と取られていた。

 ほんの30年前、世界がどれだけ後進的だったのかと思うが、最近でも、「ブラック・ライブズ・マター」のスローガンとともに米国から黒人差別反対運動が世界中に拡散したばかり。

 だが、どんな時代や国でも、抵抗する勢力が機能することが救いだ。南アフリカでは、後年大統領になるネルソン・マンデラ率いる「アフリカ民族会議」が抵抗を続けていた。そこに白人支配者層の容赦ない、人権などお構いなしの圧倒的な暴力が立ちはだかる。ティム・ジェンキン(ダニエル・ラドクリフ)、スティーブン・リー(ダニエル・ウェーバー)は白人でありながら反差別の宣伝活動に加担したことで投獄される。これが脱獄劇の始まり。ラドクリフはあのハリー・ポッター。31歳の映画人として昔の面影はない。

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