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【織田哲郎 あれからこれから】「夏」にこだわり“風物詩”にもなったTUBE 一方で“専門店”失格のワタクシ (1/2ページ)

 私が、人のプロデュースをするときによく言ったのは「~といえば君、という風な専門店を目指すといい」というセリフです。数えきれないほどの歌手やバンドの中で、とにかくある程度注目されるためには、その時、一番競争率の高いメインストリームを目指すより、ちょっとニッチな場所で専門店として注目されたほうが良い、という話です。

 もうひとつ、その時のメインストリームというのは、すでに次の流れから遅れているという要素もあります。

 長戸大幸さんがプロデュースしたTUBEは、とにかく「夏」にひたすらこだわり続けたことで、ある意味蚊取り線香や花火のような日本の夏の風物詩のひとつ、という唯一無二のポジションを築きました。本人たちにはいろいろな音楽的な趣味嗜好(しこう)があろうとも、「夏」にひたすらこだわってきたのは、とてもプロフェッショナルなスタンスだと思います。

 そんなわけで、人にはそう言うのですが、残念なことに私ほど節操のない音楽家もいません。というか、私以外知りません。私自身、シンガーとしてもずっと活動してきましたが、相当に音楽性は一貫していません。しかもそれが世の中の流行りと連動しているならまだしも、なんなら逆行するケースも多いのです。

 とにかく、その時その時の自分の気分だけに忠実にいろいろなテイストの音楽をやってきました(おまけにアニメ『装甲騎兵ボトムズ』の主題歌を歌うTETSUと名乗る人だったりもします)。

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