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【生誕100年 世界のミフネ伝説】羅生門 「わけが分からん」から大絶賛! ベネチアでの大評判に永田社長“手のひら返し” (1/2ページ)

 日本映画史に燦然と輝く記念碑的作品だ。ベネチア国際映画祭で金獅子賞を、第24回アカデミー賞で名誉賞などを受賞。黒澤明監督と三船敏郎を世界的に押し上げたからだ。これ以後、三船には海外からのオファーが殺到したが、国内の映画を優先した。

 原作は芥川龍之介の有名な短編小説「藪の中」と「羅生門」を橋本忍が脚色。人間のエゴイズムを追求した名作だ。

 戦乱が続く平安の京都は疫病も流行し、廃墟と化していた。そこに男が3人。薪売りが、山中で侍が死んでいたと旅の僧に語る。多襄丸という盗賊、殺害された侍、そしてその妻。3人の証言は三者三様、食い違っている。薪売りはいう。みんな見栄と護身のため嘘をついていると。実は事件のすべてを見届けて真相を知っていたのだ-。

 話の導き役である薪売りは志村喬、盗賊の多襄丸を三船、武士を森雅之、その妻を京マチ子が演じる。

 橋本忍は伊丹万作の弟子になり、シナリオの勉強をしていたが、試しに書いた「藪の中」の脚本が黒澤監督の手に届いた。黒澤監督は映画には短いと考えて「羅生門」を抱き合わせた。

 大映に持ち込み、難色を示す永田雅一社長を「セットでできるから」と説得。ところが撮影所前に建てたオープンセットは何と間口33メートル、奥行き22メートル、高さ20メートル、そこに1・2メートルの太柱18本という巨大さ。しかも延暦十七年と彫った瓦4000枚のおまけ付き。重役の川口松太郎もこれには口をあんぐり。「黒さんに一杯食わされた」と苦笑いしかなかった。

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