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【シネマパラダイス】1994年のソウルが舞台 14歳の少女を活写した鮮烈な思春期映画「はちどり」

 急速な経済発展を遂げた1994年のソウルを舞台に、14歳の少女の目に映る家族や社会、経験する出来事を活写した鮮烈な思春期映画。監督は本作で長編デビュー、各国の映画祭で45冠以上受賞した38歳のキム・ボラ。2時間18分。20日公開。

 巨大な集合団地で両親と姉や兄の5人暮らしのウニは学校になじめず、塾で親しくなった女子とツルんでいる。両親はいつも多忙、姉はデート三昧、兄は隠れてウニに暴力をふるう。孤独なウニは塾の新任女性教師に心を開いていくが。

 【ホンネ】説教ばかりの父、存在感の薄い母、暴力兄、ボーイフレンドの変心…。アイデンティティー形成中の思春期に及ぼす、一つ一つの何と大きなこと! 終盤の大事件まで鋭く衝撃的、かつ共感必至でみずみずしい。時代を映しこむ監督の感性、痛くも優しい作品の手触り感に驚嘆!(映画評論家・折田千鶴子)★★★★

 ★5つで満点

 ☆=星半分

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