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【新橋のネクタイ巻き TV視てますか?】「エヴァ」「シン・ゴジラ」へのオマージュも 心憎い演出連発! 「麒麟がくる」

 NHK大河ドラマ『麒麟がくる』が7日の第21回「決戦!桶狭間」まででいったん放送ストップとなった。コロナ禍のせいだ。全44回の予定だから、ほぼ折り返し点だが、「桶狭間」までとは泣かせる。

 そもそも本作は沢尻エリカ問題で2週遅れのスタート。いや、そもそも今年は東京五輪・パラリンピック大会開催で会期中の5週間は放送休止という変則スケジュールが組まれていた。ところがその五輪・パラ開催が来年に延期。空いた5回分をどう手当するか…なんて必要すらなくなった。

 30日に収録再開予定というが、予定通りにいくとはかぎらない。ま、「100年に一度」の事態だもの、「ぐっちゃぐちゃ」は仕方ない。制作陣は覚悟を決めて今後の収録を思いっきり楽しんでもらいたい。

 前回の『いだてん』に負けず劣らずの「ぐっちゃぐちゃ」ぶりだが、加えて現場がけっこう面白がっているフシがある。

 独特の勇壮なリズムを刻むジョン・グラムの音楽がスローモーション映像にかぶさるオープニングのタイトルバックが抜群にいいが、3月22日放送の第10回には参った。京の街で大道芸をする伊呂波太夫(尾野真千子)の旅芸人一座に駒(門脇麦)が近づく。そこに流れるメロディーとリズムが、ごく自然にタイトルバックにつながるという心憎い演出。

 4月5日の第12回では失意の明智十兵衛(長谷川博己)がまき割りを際限なく繰り返すが、真っ二つに割れた薪の片方が偶然にもカメラに向かって飛んできた。思わずよけた視聴者もいたのでは?

 タイトルバックの文字はアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』から映画『シン・ゴジラ』(長谷川博己主演)へと連なる明朝体だ。しかも撮影協力として「林野庁関東森林管理局茨城森林管理署」と長ったらしい役署名をそのまま出している。この手法は明らかに『エヴァ』と『シン・ゴジラ』へのオマージュだろう。

 黒澤和子の衣装も見ごたえあり。天国の父親も喜んでいるはずだ。(新橋のネクタイ巻き)