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【織田哲郎 あれからこれから】『キズナ』の歌詞書き終えたときに「ああ、俺はもう本当にからっぽなんだな」と (2/2ページ)

 そんな生活を数年続けた2000年頃には、明らかに体が悲鳴を上げている自覚はありました。毎日水みたいな便しか出ないし、内臓が腐ってきてるような感覚があったのです。

 その頃、シンガーとしての私に、ドラマ『サラリーマン金太郎2』の主題歌の話があり、作ったのが『キズナ』という歌でした。

 “青い季節もう通り過ぎた後で いきがっていた夢も 不器用な涙も風に流れて 遠い夏の日の僕らはいつも 見知らぬ空へと 虹を渡る時を夢見ていた 絶え間なく流れる時よ すべて幻だと囁くけど もう一度信じてみたいんだ 色褪せないものだってあると 確かなキズナひとつあれば それだけで僕は生きてゆける”

 この歌詞を〆切ギリギリに書き終えたとき、「ああ、俺はもう本当にからっぽなんだ。自分の中に夢も希望も何ひとつなくなってるんだな」と気づきました。

 そして、一度しっかり休もうと思い、2000年夏、スペイン、ギリシャをゆっくり回ってくることにしたのです。

 ■織田哲郎(おだ・てつろう) シンガーソングライター、作曲家、プロデューサー。1958年3月11日生まれ。東京都出身。79年のデビュー当初からCMやアーティストの音楽制作に携わる。TUBEの『シーズン・イン・ザ・サン』で作曲家として注目される。現在「オダテツ3分トーキング」をYouTubeで配信中(毎週土曜日更新)。

 5月2日(土)には横浜のモーション・ブルー・ヨコハマで「Acoustic Night」を開催する。詳しくは公式サイトt-oda.jpへ。

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