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【玉袋筋太郎 玉ちゃんの酔滸伝】「あ~飲みてぇ」おとそもビールも飲まず…悶絶のお正月! (1/2ページ)

 昔々のお話です。

 高校卒業後、すぐに東京・浅草のストリップ小屋に修業に入った青年は朝9時から照明係、踊り子さんのパンツ運び、そしてコントをこなしながら夜9時までの劇場仕事に打ち込んでいました。12時間働いて日給は1000円という薄給。世間はバブル経済絶好調で浮かれていましたが、青年はそうした人生よりも、あえて沈むことを選んでいたので厳しい労働環境にも苦を感じることなく、逆にそんなどん底生活を楽しんでいました。

 労働が終わると背伸びをするためにビールを飲むようになりました。青年の親戚家族はかなりの飲兵衛たちで、最初のうちは和気あいあいとしている集まりでも最後は酔ってひっちゃかめっちゃかになるのが恒例。子供心に「酒など飲むものか!」と誓っていたのですが、ストリップ小屋という大人の環境に身を置いている自分に酔って背伸びをして、労働後のビールに手を出したのです。

 ビールはただ苦いだけの液体でした。ロング缶1本で顔は真っ赤になり心臓はドキドキ、すぐに気持ち悪くなり戻す始末。劇場の先輩から「毎日飲めば慣れるからよ」という言葉を信じて連日、労働後の悪酔いを重ねていました。

 当時、劇場の社長がスナックを経営していて、劇場業務の後、そこのアルバイトに駆り出されました。社長はまだ缶ビール1本で悪酔いする青年に「おい、あそこの客のボトル空けてこい!」と命令します。若さゆえの使命感で、お客さんの席に付き、飲めないウイスキーをガンガン飲んでボトルを空にします。即、急性アルコール中毒でぶっ倒れました。

 そんな日が続いてくると体というのは不思議なもので、先輩がいうように酒に慣れていったのです。

 時が過ぎ、青年は初老に達しました。その間、何があってもお酒を欠かす日はありません。

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