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【新橋のネクタイ巻き TV視てますか?】阿部寛、吉田羊、パグ犬…全員チャーミングで頬が緩みっぱなし! フジテレビ系「まだ結婚できない男」

 フジテレビ系火曜夜9時の『まだ結婚できない男』。「まだ」とあるように『結婚できない男』(2006年)の続編だ。

 初回を見るや、めったにしないのだが「チェインストーリー」をのぞいてみた。ネットで無料配信している「もうひとつのドラマ」だ。

 「#0・5」。続編のプロローグという位置づけだろう。8分24秒。ちょうどいい長さだ。主演の阿部寛の義弟役の尾美としのりが、実妹役の三浦理恵子、娘役の平祐奈と夕食の鍋を囲んでいる。今夜も独身生活を満喫しているに違いない阿部の姿やら自分たち家族の来し方を思い浮かべつつ、尾美がしみじみとつぶやく。「月日ってのは、残酷なもんだ」と。

 ここに13年前の『結婚できない男』のシーンがいくつも使われていた。『まだ-』の本編では使わず、ネットのみの使用。たしかに「月日って残酷」だし、「ネットも残酷」。ネットのみは正解だろう。『結婚できない男』は阿部ふんする偏屈で独善的で皮肉屋の建築家の、40歳の誕生日から始まっていた。だから、いまや53歳…。

 などと書くとどうにも辛気臭いが、このドラマ、そんな字面とは完全に真逆。見てる間中、パグ犬のように頬が緩みっぱなしになってしまう。吹き出すこともたびたびだ。これって英国製コメディーの『Mr.ビーン』の読後感にかなり近い。ていうか、二枚目の阿部がMr.ビーン(ローワン・アトキンソン)に見えて仕方がない。阿部のたぐいまれなるコメディーセンスが、06年の各賞を総なめにしたときの脚本・尾崎将也、演出・三宅喜重、小松隆志、植田尚との再会によって、以前よりも1桁増で膨らんでいる。平成とはまた違う令和の空気によく合っている。

 阿部に輪をかけてチャーミング(と言っていいのかな)なのが相手役の弁護士、吉田羊だ。彼女、こんなに美女だったっけ。で、その2人をも食っているのが、タツオという役名の、潤んだ瞳のパグ犬。これは、ちょっとズルい。(新橋のネクタイ巻き)

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