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【没後20年 爆笑王・桂枝雀を継ぐ男たち】桂雀々「毎晩、枝雀落語の音源聴きながら就寝」 (1/2ページ)

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 不世出の爆笑王、桂枝雀さんが59歳の若さで自ら人生に終止符を打ってから20年がたつ。枝雀襲名を機に芸風を一変させて1970年代後半~90年代に爆発的な人気を獲得した。だが時代は移り変わる。今や落語家ですら若手の多くが枝雀を知らない。それでもさまざまに枝雀を継ぐ熱い落語家たちがいる。

 今夏、師匠・枝雀が亡くなった同じ年齢になる桂雀々(58)。その語り口調と豊かな表情、オーバーなほどのコミカルな動きに師匠の面影を色濃く宿す。一門でこれほど芸風を継いだ人はいないだろう。

 壮絶な少年時代を過ごした。両親に見捨てられ12歳でひとりぼっちとなり貧苦の生活を送る。周囲の応援で生き抜き、素人参加番組の賞品にもらったラジオで偶然、落語を耳にする。

 その面白さにはまった少年はやがて枝雀に憧れ、舞台を見て「この人なら僕にごはんを食べさせてくれるんちゃうか」と直感。16歳で入門し、以来、雀々は師匠を「親父以上の存在」と慕い、またかわいがられた。

 大胆さと人なつっこさを併せ持つ。落語から抜け出たような風貌とキャラ、テンポのいいにぎやかな高座で早くから注目され、大汗の懸命な語りで師匠のネタも次々財産にした。30周年の折には「雀々を大看板に!」とやしきたかじんがプロデュースを買って出て、6日間連続の「雀々十八番」を大ホールで開催。枝雀をほうふつさせるような弾ける爆笑芸で数千の客の心をつかんだ。

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