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【中本裕己 エンタなう】“秒殺ハードボイルド”に酔う デンゼル・ワシントン主演「イコライザー2」

 映画ファンなら知っている。人気作品は続編こそ面白い。極限の再試合が熱い「ロッキー2」、銃撃がハンパない香港ノワールの「男たちの挽歌II」…。名優、デンゼル・ワシントン主演の「イコライザー2」も、しかり。元CIAトップエージェントが世の中の悪を秒殺で叩きのめすシーンの数々は、堪えられないカタルシスだ。

 ボストンの街に溶け込み、夜は街の不良にお灸を据える“正義の処刑人”(イコライザー)のマッコール(デンゼル)。日中はタクシーのハンドルを握り、後部座席でグチる人々をバックミラーから見つめる表情が穏やかだ。だが、CIA時代の元上官で、亡き妻とも親友だったスーザン(メリッサ・レオ)が何者かに惨殺されると一変して怒りに火がついた。

 独自に捜査を始め、スーザンが死の直前まで手がけていた任務の真相に近づくにつれ、自身の身も危険にさらされる。その手口は、自分と同じ特殊訓練を受けたプロの仕業だった。

 63歳のデンゼルが体にムチを打ち暴漢と対峙しながら、パソコンも駆使して智恵を働かせ、悪を追い詰める姿には、いぶし銀的な味わいがある。そして、ラストの“荒天の中の対決”に胸が躍り、息つく暇がない。

 アカデミー賞に2度輝き、30年以上のキャリアを持つデンゼルが初の続編に挑んだのは、人間味あふれる脚本の魅力と妥協を知らないアントワーン・フークワ監督との信頼関係からだろう。

 DVD&ブルーレイ発売中(デジタルでも配信中)。

 (中本裕己)

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