記事詳細

【ぴいぷる】作詞家・阿木燿子「プロの仕事をするには最高のアマチュアでないと」 ドラマチックな詞の世界を生み出す秘密とは? (1/3ページ)

 ■詞の世界の秘密

 “これっきりですか”のフレーズが印象的な山口百恵のヒット曲「横須賀ストーリー」(1976年)。急な坂道を駆け上がったら「今も海が見えるでしょうか」と歌う歌詞は映像が迫ってくるようなリアリティーだ。

 だが、実は「モデルの坂があったわけじゃないの。横須賀に住んでいた私の母は坂道を散歩するのが好きだったけど、人の家の庭もひょいと入って通り抜けちゃうような人で、随分一緒にいろんなところを歩いたわ。そんなイメージなの」。

 作詞家として、夫でもある作曲家、宇崎竜童(72)とのコンビで多くのヒット曲を生み出してきた。

 「最初の1行か、タイトルができるまでが大変。これができたら、後は案外悩まずにスッと書き上がるのよ」と、ドラマチックな詞の世界の秘密を明かす。

 「時折、映画のシナリオを書いているような気になるわ。別れる2人を描くとしても、男がドアをバタンと閉めた音で、テーブルの一輪挿しが揺れるみたいな感じのシーンを書きたいの」

 最近、宇崎との共同作業に変化が生まれた。

 「前は詞が100%先だったの。でも今はメロディーが100%先。主人が『妻があんまりにも苦しむので、僕が背負ってあげようと思って』と話しているのを知って、ありがたいなと。今までメロ先だと『ピンとこない』とか偉そうなことを言ってきたから、反省してるのよ」

 ■山口百恵との縁

 そんな共同作業の結実が、12月12日から東京・新国立劇場で上演される「Ay(アイ)曽根崎心中」だ。フラメンコのリズムで近松門左衛門の「曽根崎心中」を表現する異色の音楽劇。2001年にスタートした「FLAMENCO曽根崎心中」が今回はさらに和楽器も取り入れ、スケールアップした。

関連ニュース