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【高須基仁 人たらしの極意】相撲道を貫こうとした貴乃花親方が去り、モンゴル勢が台頭… 本当にこれでいいのか!

 貴乃花親方がついに退職。一本独鈷(どっこ)の貴乃花部屋はこれで消滅だ。私は、もともと貴乃花と同じ二所ノ関一門だった生前の大鵬親方と親交があった。トラブル処理にあたったこともある。約10年前、こんなことがあった。

 当時、ロシア出身の幕内力士、若ノ鵬が大麻所持で角界を去る事件があり、私は再起の道を探った。車いす姿の大鵬親方は、「少し時間をおいてもう一度、大鵬道場の新弟子として一からやり直したらどうだ」と若ノ鵬を1時間にわたり諭した。

 大鵬道場にいた私を見た先代の大嶽親方(貴闘力)は、「ヘアヌード商人がやってきた!」と喜んでくれた。しかし、当の若ノ鵬は、警察に迎えにいった私の車に乗らず、弁護士と相談して記者会見を開き、自ら道を閉ざして辞めてしまった。貴闘力も不祥事で解雇され、私の希望は貴乃花親方だけであった。

 最近、私は知人と「亀戸ぎょうざ」両国店を訪れると偶然、貴乃花親方と背中合わせの席となった。互いに黙々と餃子を食べて言葉を交わさなかったが、まさか引退を考えていたとは。

 気がつけば、大鵬、輪島、北の湖、そして貴乃花と角界の未来を託された日本人の逸材は、亡くなったり、追われたりで誰もいない。一方で、物議を醸しながら引退した日馬富士の「最後の土俵入り」が鶴竜、白鵬を従えて行われたのを見て、釈然としない。

 だれも言わないから私が言う。相撲道を貫こうとした貴乃花親方が去り、モンゴル相撲が台頭する。本当にこれでいいのだろうか。(出版プロデューサー)

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