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【ぴいぷる】リアルに生きてるか-大江千里 NYジャズ留学では「アホなのか、天才なのか」と話題に (1/3ページ)

 1980~90年代には「十人十色」「REAL」「格好悪いふられ方」など多くのヒット曲を世に出してきたポップスターだった。しかし2008年、ジャズ留学のため、すべてを捨てて、愛犬「ぴーす」と一緒に米ニューヨークに旅立った。

 ジャズはデビュー前から好きだった。しかしデビューしてからは、その思いをしまい込んでいた。だが、閉じ込めていた思いがじわじわとあふれだしたのが、40代も後半に差し掛かったときだった。

 「どうすれば自分がきらきらした本当の気持ちで、強いエネルギーで次に向かえるだろうと考えたとき、ふと思い出したのが、ジャズだったんです」

 留学先のニュースクール大学では、ポップ歌手の「大江千里」を誰も知らない。文字通りイチからのスタートであるのと同時に、これまでのイメージ抜きで純粋にジャズピアニストとして目を向けてくれる環境だった。しかし、入学してすぐ“現実”と向き合うことになる。

 「(いわゆる音程を指す)『インターバル』という用語すら、休符のことだと思っていたんですね。教授会では『この生徒はアホなのか、天才なのか』と話題になったみたいなんですけど、何も知らなかったんです」

 周りも本気でジャズを学びにきた学生たち。何も知らない大江に、率直で厳しい言葉が降ってきた。

 「最初の1音弾いた瞬間に周りが『えっ』って。それでギターの学生が『すいません、この中に1人ジャズができない人がいるから快適じゃない、弾けません』って。それで『すいません、それ僕です』って手を挙げて、『逆にどうすればジャズになれますか』って聴いてみたり…」

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