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【大人のエンタメ】気鋭の尺八奏者・小湊昭尚らが蘇らせる幻の楽器「オークラウロ」の音色 9日、ホテルオークラ東京別館でコンサート開催 (1/2ページ)

 ホテルオークラ創業者の大倉喜七郎男爵(1882~1963年)が理想の尺八として昭和初期に考案・制作した「オークラウロ」。戦争を経て長らく幻の楽器となっていたが、10月3日にCD『オークラウロ~蘇る幻の笛 はるかな旅路』(ビクター)がリリースされ、本格的に復活することになった。

 金属製で尺八の歌口とフルートのキー装置を合わせ持つオークラウロ。尺八をたしなんでいた男爵は、尺八の孔を増やして半音ずつ均一に音階を吹けるように改良すれば和洋の音楽を自在に奏でられると考えた。

 ソプラノ、アルト、バスなど音域の違う管を5種類作り、奏者を養成して定期演奏会も開くなど本気で取り組んだが、戦争と戦後の財閥解体で敢えなく頓挫し長らく「幻の楽器」状態に…。

 しかし2011年、喜七郎50回忌を前に大倉集古館で再生プロジェクトが発足。展覧会やコンサートを開催すると、温かく優しい音色が注目され始めた。演奏を任されたのは東京芸術大学を卒業後、邦楽の枠にとらわれない活動を続けていた尺八奏者、小湊昭尚だ。

 「フルートの素養はなく、楽器の資料も稀少で手探りの連続でしたが、運指が分かると一管で楽に吹けるのが楽しく、今日に至っています。尺八のように音色の変化が出せて、音色に統一感があるのがいいところ。まずピアノと演奏し始め、アルト管やギター、バス管などが加わってトリオでやったり。作曲家も工夫してくれて5人、7人、オーケストラなどいろんなアレンジの譜面ができあがり、今ではさまざまな編成で演奏できます」

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