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【高須基仁 人たらしの極意】織田無道、末期がんだった…65歳「もう少しジタバタして生きていく」

 “破戒僧”のような豪放磊落なキャラクターでテレビにもよく出ていた織田無道が表舞台を去って久しい。

 6月初旬、知己がある私は久しぶりに電話を入れると、ほどなく折り返しのメールが届いた。

 「高須社長、少々ガンにやられ踏ん張っております近日中に訪ねます(以下略)九拝」

 驚いて、再度電話したところようやく通じた。

 「ステージIVの大腸がんから転移が進み、余命は…」

 まだ65歳である。絶句した私は入院先を問うと、都内の高名な病院名を明かした。

 信長の末裔を自称し、神奈川県厚木市にある臨済宗の寺で第49代住職を務めたこともあるが、2002年に「宗教法人の乗っ取りを図った」として有印私文書偽造に問われ、本人は無実を訴え続けるも敗訴。

 04年にそんな織田の胸中を吐露した告発本『外道、非道、織田無道-天下無敵のピカレスク』(モッツ出版)を私はプロデュースしたが、以来、一切のマスコミに出ることを拒否し続けてきた。

 どうしても気になって、電話の後、織田と会った。少しやせていたが、“美男説教師の色さだめ”と呼んでもいい端正な顔。「踊っているように九字を切りながら“印相”を結ぶ」と言われたしなやかな手や、朗々と声明(しょうみょう)を唱えて、女性をうっとりさせた声は健在だった。

 織田は、「もう少しジタバタして生きていく」と語った。晩年の今東光は、性をタブー視する仏教の戒律に異を唱え、バカヤロウ説法と毒舌で世を唸らせた。織田無道も“無道ぶり”で、一筋の光を示してほしい。 (出版プロデューサー)

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