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【酒井政利 時代のサカイ目】『おっさんずラブ』に『孤独のグルメ』 ドラマの“おっさん”ブームと昭和歌謡の共通点は… (2/2ページ)

 チョイ悪で女性に大人気の吉田の魅力が暴発。そんな面白みが評価され、土曜夜11時15分という深夜枠だが、オリコンのドラマ満足度調査で100ポイント中92ポイントで1位。

 ちなみに満足度2位は『孤独のグルメ』(テレビ東京)。こちらも松重豊が仕事の合間に店で食事をする姿を描くだけのドラマ。どこかひかれる“おっさん”枠でseason7を数えている。

 しかも高級店ではなく、大衆食堂的な店がほとんどで料理の蘊蓄(うんちく)もない。セリフというよりもおっさんのひとり飯での心理描写が展開される。

 見逃せないのは、このおっさんブームは昭和歌謡ブームと通じていること。昭和歌謡の歌詞に描かれるのは微妙に揺れる恋心が多い。イエスかノーかを求めがちで、人間関係に比較的深入りを望まないバーチャル育ちには新しい世界観のようだ。昭和世代には懐かしく、平成世代には何となく新しい昭和歌謡。

 平成も残り1年を切り、昭和がさらに遠くなると言われるが、昭和の黄金期の文化は確実に受け継がれていくようだ。

 ■酒井政利(さかい・まさとし) 南沙織、郷ひろみ、山口百恵、キャンディーズ、矢沢永吉ら300人余をプロデュースし、その売上累計は約3500億円。「愛と死をみつめて」、「魅せられて」で2度の日本レコード大賞を受賞した。2005年度、音楽業界初の文化庁長官表彰受賞。

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