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【一服啓上 島田雅彦】演劇でも“笑い”を意識 劇作家・演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチ (1/2ページ)

★ゲスト 劇作家・演出家 ケラリーノ・サンドロヴィッチ(上) 

 作家で大学教授の島田雅彦さん。好奇心のアンテナは常に広角に張り巡らされている。そんな島田レーダーが強く反応した人物を招いての“一服対談”。今回は、同世代のケラリーノ・サンドロヴィッチさん(以下、KERA)と、「笑い」について深く語り合った。

 島田 笑いの入り口というと、世代的には「ザ・ドリフターズ」ですか。

 KERA それもあるけど、おやじがジャズミュージシャンで麻雀仲間に由利徹さんがいたり、近所に森川信さんが住んでいたので、3つ4つの頃から、「知り合いのおじちゃんが出てる」ってテレビに馴染んでいたんですよ。「シャボン玉ホリデー」や「夢であいましょう」をよく見ていました。

 島田 関西の笑いは?

 KERA ノリは気持ちいいんですけど、1人ずつ順番に持ち芸で笑わせる感じがちょっとなじめなかったなあ。「笑い=ギャグ」みたいなところが。

 島田 演劇でも割と笑いを意識しているものは多いですね。別役実さんの不条理演劇とか。

 KERA 大好きです。別役さんの台本は、せりふの末尾が全部「…」となっていて、そこからにじみ出る笑いがいい。

 島田 ベケットやイヨネスコ、安部公房もそう。独特の“間”で笑いをとる。映画では、フィンランドのカウリスマキ監督の脱力系の笑いがツボだという人がけっこういます。

 KERA アル中っぽいというか、酒とたばこが欠かせない笑いというか。

 島田 今カフカのTシャツを着ていらっしゃるけど、カフカも基本はユーモアの人ですよね。

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