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朝ドラ『わろてんか』 残念ながら現時点では笑えない理由 (3/3ページ)

 今回の主人公を「京都出身」と設定したことで、大阪人が笑えなくなったのだとすれば……。安易に「モデル」を設定して、マイナスになってしまっては意味がない。繰り返し実在の人物をモデルとしてきた朝ドラへの、問題提起なのかもしれません。

 【4】姑のイジメも立ち位置も中途半端

 おそらく、姑のイジメで視聴率を取ったろうというもくろみがあるのでしょう。『ごちそうさん』のキムラ緑子さんくらい徹底するなら、「姑のイジメ」も一つの芸として見所が出てくるのかもしれません。しかし、鈴木京香さん演じる姑・啄子はグチグチ愚痴るけどイジメというほど陰湿でもない。その母親像は何とも中途半端では。

 啄子の設定である「大阪・船場の御寮人さん」といえば、ものすごく個性的な人物のはず。商売哲学も生半可ではないはずです。小説『細雪』や『船場狂い』などで克明に描かれているように、御寮人さんには独自のプライドと生き方、口調といった様式があって、大阪商売人の血がどくどく流れているはず。そんな人物の商売にかけるド迫力や常人に無い発想力をコミカルに描いた方が笑えたのかも。

 そもそも、イジメで視聴率を稼ごうという発想自体、一日の始まりの清々しい朝にはそぐわない?

 【5】芸人たちの魅力は?

 女義太夫のリリコについては、何とか「芸」が見えますが、その他長屋にたむろす芸人たちの「芸」の力や魅力が今一つわからない。「笑い」がテーマのドラマなのだから、芸人についての描写は非常に重要なはず。

 いや、全てはこれから、ということ? いよいよ寄席を買い取ることになる来週。おおいに笑わせてくれるのかどうか、展開に期待しましょう。

NEWSポストセブン
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