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「ゾンビ映画の父」ロメロ監督追悼 人種差別問われた時代に黒人主役…「もっとも優秀な俳優だったので」 (2/2ページ)

 クライマックスでは、あまたいるゾンビに対し、白人警官が躊躇せずに発砲を続ける。その弾はベンにも当たり、命を失う。

 この作品が公開されたのは68年10月だったが、この年の6月には、公民権運動の指導者、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師が白人の男に射殺される事件があった。ロメロ氏はニューヨークに作品を売りに行った帰りの車中で、ラジオのニュースで暗殺事件を知ったという。

 こうした背景もあって、ロメロ氏は、人種差別を批判した作品と受け取られたと2013年の英紙デーリー・テレグラフ(電子版)の取材に語っている。

 ところが、実際は「脚本段階では主役は白人の設定だったが、デュアンが私たちの周りにいるもっとも優秀な俳優だったので起用した」といい、特別な意図はなかったようだ。

 昨今のハリウッドでは、「真っ白いオスカー」といった言葉に象徴されるように白人が優遇されているのだという。米国社会では白人警官が黒人を射殺する事件も相次ぐ。監督が予期せぬとも、50年近くも映画がそう見えてきたのは、時代は変われど、いまだに同じ社会問題がはびこっているということか。(産経新聞ロサンゼルス支局長・中村将)

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