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【独話回覧】菅政権は消費税減税を断行せよ 超低成長の日本経済、株高でも遅い個人消費の回復 (1/3ページ)

 新型コロナウイルス・パンデミック(世界的大流行)は始まって以来、1年近くたつというのに、終息のメドは立たず、先進国の経済はマイナス成長を続けている。なのに、株価だけは米国が先導する形で上昇を続け、日経平均株価は1990年8月以来の3万円台を回復した。「バブルだ」と警戒する声が多いのだが、そもそもバブルとは何か。それは潰れるべくして潰れるのか。それとも、潰すべきものなのか。

 この設問と格闘したのは90年代末、ドットコム株ブームという「根拠なき熱狂」に直面した米連邦準備制度理事会(FRB)のアラン・グリーンスパン議長(当時)である。同議長はFRBの精鋭を総動員してバブル研究特別チームを発足させた。検討材料は80年代後半の日本のバブルとその崩壊だった。

 結論が出た直後の2001年当時、米国出張した筆者が同議長の腹心から聞き出したのは「バブルのさなかにバブルだと判定する基準はない。崩壊して初めてバブルだと判定できる」だった。そして、「金融当局として大事なのはバブル崩壊時の政策で、実体経済への打撃を最小限に抑えるよう全力を挙げることだ」という。

 90年に株価急落が始まっても、日銀はこれでもかという調子で金融引き締めを強化し、政府は地価が下落局面に入った92年に地価税を導入した。こうして90年代半ばまで株価も地価も底が抜けたように暴落した。以降、日本経済は現在に至るまで超低経済成長とデフレ圧力に苦しめられている。バブルは破裂しても、実体経済を崩壊させては元も子もないのである。

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