記事詳細

「テレワークの新しいマナー」なんていらない! (5/5ページ)

 もちろん、秘匿性の高い話をしたい時もあるだろう。表情を見てじっくり話し合いたい時もある。だがそれは「お互いがルールに基づいてやる」だけの話である。

 「自分の状況」は自分では分からず。「ミュート」の活用は広げよう

 とはいうものの、テレワークだからこそ考えておきたいことはある。

 それは、「相手に見えている/聞こえているこちらの状況を、自分が把握できていないことがある」ということだ。

 例えば「キーボードの音」だ。自分が話していない時、メモのためにPCでキー入力することは多いだろう。その音は、自分の中では「脳内ノイズキャンセル」されて気にならなくなっているが、相手には聞こえていて、会話の内容が聞き取りづらくなっていることもある。周囲の環境音も同様だ。

 自分が話す時以外はこまめに「ミュート」ボタンを使って音声を消す、ということは心がけてもいい。逆に、相手が言っていることが聞きづらければ「聞きづらいのでちょっとミュートしてください」とお願いしてみよう。こうするのがマナーというよりも、ビデオ会議の場において、「こういう風にツールを使う方が便利だよね」という性質のものである。

 話したくなったらミュートボタンを外して、ついでに「挙手」でもすればいい。

 キーボードの入力音などの問題は、テクノロジーが解決してくれる可能性も高い。Microsoft Teamsでは、ポテトチップスなどのそしゃく音を「消す」機能の導入をMicrosoftが進めているし、「Discord」では、ファンノイズやキーの入力音を抑制する機能が搭載された。「ミュートしましょう」というルールも、今の技術的制約化でのノウハウの1つに過ぎない。

 「相手への伝わりやすさ」にこだわり始めると、PCに内蔵のマイクやWebカメラでは物足りなくなるかもしれない。YouTuberの人々は、以前よりその辺で苦労して、たくさんの知見を積み重ねている。気になるなら、そうしたYouTuberのビデオやブログなどを参考にしてみるのも面白い。

 ビデオ会議/テレワークを「自分の家から誰もが行う」という新しい秩序の中で、試行錯誤はあるだろう。そこには新しいノウハウもある。だがどちらにしろ、それは「お互いで決める進め方のルール」もしくは、「自分のこだわり」だ。必要なことは決めておくべきかもしれないが、多くの部分は、自分が快適になるためのノウハウに近い。

 「仕事をする上で、相手をおもんぱかり、自分ができる範囲で快適に仕事をする」

 結局、そんな当たり前のルールだけでいい。新しいマナーなんて、実は必要ない。

ITmedia PCUSER

関連ニュース