「テレワークの新しいマナー」なんていらない! (3/5ページ) 働き方改革最前線
カメラの方を見て話すのも、相手の顔を見て話すのも、難しいことではないが、「相手の目を見ながらずっとビデオ会議をする」のは、現実よりもはるかに難しい。
ビデオ会議では「相手の顔」より「画面共有」の方が重要
そもそも、である。
ビデオ会議で「相手の顔」をずっと見ている意味はあるのだろうか?
むしろ、実際に見るべきものは別にあるのではないか?
会議の中でちゃんとシェアすべきは、むしろ「資料」や「画面」だ。オフィスで会議をする時とは違って、プレゼン資料がスクリーンに投射されるわけでも、事前に紙に印刷されているわけでもない。会議中には「ディスプレイ」という狭い領域がメインになり、従来よりも「データを見ながら一緒に話す」のが面倒になっている。
ちゃんと資料を共有し、みんなで同時に参照しながら会話したり、ビデオ会議ツールの「画面共有」「資料共有」などの機能で共有したりしながら作業することの方がずっと重要だ。
一緒に会議をする人の顔なんて、そうそう変わるものではない。だが、資料は案件ごとに、会議ごとに変わる。冷静に思い出してほしい。リアルの会議の時も、あなたは「資料の方を見ていた」時間の方が長いのではないか?
何より、これは「マナー」ではない。それ以前の、仕事をスムーズに進めるために必要な工夫だ。こちらは、各企業でどう扱うのがいいのか、ちゃんと話し合ってルールを決めつつ運用すべきだろう。
ちなみに、Microsoft Teams/Zoomでの画面や資料の共有方法は、以下のヘルプを参照いただきたい。
→Microsoft Teams 会議中に自分の画面を共有する
→Zoomヘルプセンター 画面を共有するにはどうすればよいですか?
考えるべきは「相手から自分がどう見られたい」のか
一緒に仕事をする相手をおもんぱかることは大切だ。だが、それは主に「自分が相手にどう見られたいのか」による。
下着姿かつヒゲもそらずに会議に出てくるのはさすがにどうか、と思う。それは、自分がそう見られると恥ずかしいだろうし、相手からも見苦しいからだ。だが、スーツを着てネクタイまで締める意味があるか、というと、多分ない。やってもいいが、それは個人のファッションの問題であり、自由だ。
