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【田村秀男 お金は知っている】トランプ米政権の“強硬”姿勢受け… 習政権がすがる先は「カネ余りの日本」 (1/2ページ)

 先に来日したトランプ米大統領と安倍晋三首相の親密ぶりは至るところで満開だったが、少し気になったのは米中貿易戦争に関する両首脳間の「温度差」である。

 記者会見で、安倍首相は「米中両国が対話を通じて、建設的に問題解決を図ることを期待」と発言したのに対し、トランプ大統領は「中国は取引を望んでいたが、取引をやる用意はなかった」とにべもない。

 首相は6月下旬に迫った大阪での20カ国・地域(G20)首脳会議のホストとして無難な言い方をしたというよりも、政府・与党や経済界の親中路線に引き寄せられている。

 トランプ氏との会談の詳細は不明だが、米中貿易戦争についてはかなり突っ込んだ意見交換もあったはずだ。首相は明確にトランプ側につくとはコミットしなかったのではないか。

 トランプ政権の対中強硬策は制裁関税に加え、通信機器大手、ファーウェイに対する輸入禁止と部品や技術の輸出制限にも踏み出した。さらに、トランプ政権は厳しい対抗策をハイテク全般に広げる準備を進めている。対中規制分野を金融に広げれば、対中封じ込め策が完成する。

 金融こそは習近平政権最大の泣きどころである。中国金融は対米貿易黒字によって稼ぐドルをベースに築かれているが、米国の対中圧力を受けて資本逃避が加速し、虎の子のドル準備を取り崩して人民元を買い支えざるをえない。習政権は対外借り入れを急増させて、外貨準備に繰り入れ、外準3兆ドル台維持に躍起となっている。

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