記事詳細

【新・兜町INSIDE】かんぽ生命、賛否分かれる自社株消却 さらに株価下落の可能性も

 かんぽ生命保険が31日付で3740万株、総発行株式数に対して6%超の自社株の効力を失わせる「消却」を実施する。消却によって自社株が再び市場に放出されて需給が緩むリスクがなくなる半面、自社株を減らしたことで株式交換による大型買収の可能性が消えたことにもなり、市場関係者の間で賛否が分かれている。

 かんぽは2015年11月、日本郵政グループ3社の一角として上場したばかり。最近は2200円だった公開価格を下回る2000円前後で推移している。せっかく手数料を払って上場した株式を、上場から3年半で失効させたことになる。

 かんぽが15日発表した20年3月期の業績予想は9%減収と、経常利益ベースで3割近い落ち込みを見込む厳しい内容だった。国内の人口減少が止まらないうえ、民業圧迫批判への配慮も要求され、買収以外に大胆な増収策は考えにくい。消却によって自ら株式交換による大型買収という選択肢を捨ててしまったことで、成長期待が低くなれば、株価はさらに下落しかねない。

 【2019年5月20日発行紙面から】

関連ニュース