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実は中身“ボロボロ”だったGDP…2期連続プラスの裏に“数字のトリック” 消費増税なら大不況に!?

 10月の消費税率引き上げの判断材料になると目されていた1~3月期の実質国内総生産(GDP)速報値は、市場の予想に反するプラス成長だった。だが、数字のトリックともいえるもので実態はボロボロ。これを楽観して増税に踏み切ると「令和不況」突入は避けられない。

 GDP速報値は前期比年率2・1%増。民間エコノミストはほとんどがマイナス成長か横ばいを予想しており、軒並み大外れだった。

 GDPでは、海外でつくられた製品などを買う輸入は統計から差し引く。輸入の減少幅が大方の想定を上回り、差引額が少なく済んだことが、マイナス成長回避の要因になった。輸入の予測平均が前期比2・3%減だったのに対し、4・6%減と10年ぶりの下落率だった。原油や天然ガスの輸入落ち込みが原因で、経済の活気がしぼんだ結果でもある。

 設備投資は前期比0・3%減だったが、予測よりは良い数字だった。これも6月発表の改定値の際、法人企業統計を基に見直される。あるエコノミストは「既に出ている別の指標を考慮すると下方修正される可能性が高い」と指摘した。

 肝心の個人消費は0・1%減。米中貿易戦争による不安定な株価や食品の値上げも、節約志向を強めた可能性がある。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎主席研究員は「内容が悪く、弱さの見られる年明け以降の他の指標を打ち消す内容ではない」と話す。

 2014年の8%への増税では景気が腰折れした。財務省当局者は「前回の反省を踏まえる」として低所得者対策は万全だと強調するが、本当に反省を踏まえるなら、増税を延期するしかない。

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