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【定年後の居場所】映像と文章の「伝達力」 インパクトか十人十色の想像力か…定年後の自分を検討するには (1/2ページ)

★きわめびと(上)

 昨年9月に、NHKテレビの「助けて!きわめびと」という番組に出演した。その日のテーマは「定年準備」。私はいちおう、定年準備の“きわめびと”という位置づけだ。

 MCは藤井隆さんと濱田マリさん。NHKの小野塚康之アナウンサーと一緒にスタジオで語りながら番組は進行した。

 定年後の生活にとまどう人は多い。そこで番組では、定年準備について3つの極意を紹介した。

 極意1は、「定年後の残り時間を知ろう」。寿命が伸びているので、60歳で定年退職したとすると、退職後の自由時間は私の計算では8万時間ある。それは20歳から60歳までの40年間働いた全労働時間よりも長いことを示した。

 極意2は、「50歳から準備する」。定年後の長い自由時間を充実して過ごすには、50歳くらいから少しずつ定年後に向けて準備をすることが大事である。

 極意3は、「もう一人の自分を見つける」。中高年になっても「会社員の自分」しかないと働き方や生き方が窮屈になってしまう。そうなると長い定年後を充実して過ごすことが難しくなるので、自分の個性にあった「もう一人の自分」を持つことを勧めた。一つの方策として、子供の頃の自分を呼び戻すことを実例とともに紹介した。

 生番組だったので、帰宅後、録画したビデオを見た。その時に感じたのは、映像の訴求力である。たとえば、定年後に夫の生活リズムが崩れて妻とギクシャクしたケースでは、実際のご当人である夫婦が再現ドラマに登場。その映像を見て、「なるほどそうか」と素直に納得できた。

 また、私が担当する会社の研修会で、50代の社員が議論する姿も放映したが、定年後の生活を思案する表情がリアルに画面に浮かび上がった。子供の頃から乗り物が大好きでハイヤー運転手に転職した元警察官のエピソードでも、彼の気持ちが強く伝わってきた。

 テレビ画面は、一瞬にして多くの情報を視聴者に伝達できる。画面に現れる人物の表情、服装、しゃべり方までリアルに映し出す。極端に言えば、自分のすべてが見抜かれてしまう感じである。

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