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【オトナの社会科見学】SNS時代を先取りしていた!? 神奈川近代文学館「寺山修司展」

 詩人、劇団主宰、映画監督から競馬評論家まで多彩な顔を持ち、1960年代から80年代初頭のカルチャーヒーローだった寺山修司。自ら「職業・寺山修司」と語っていた彼の仕事を振り返る「寺山修司展 ひとりぼっちのあなたに」が、神奈川近代文学館で開催中だ。11月25日まで。

 病に伏したときに大学時代の同級生で脚本家、山田太一から届いたはがき、作詞を担当してミリオンセラーになった「時には母のない子のように」のシングルレコード、果ては趣味の競馬を観戦するのに愛用した双眼鏡までもそろえる。

 さらにイラストを横尾忠則が描いた「書を捨てよ、町へ出よう」初版本(67年)、和田誠が装丁を手掛けた「家出のすすめ」を含む「現代の青春論」(63年)などが並び、才能が密集した時代だったと知れる。

 劇団の資金獲得のために開いたファンの集い「天井桟敷サロン」の告知DMも展示。オンラインサロンを催している今の著名人たちのはるか以前に先をいっていた。

 彼の独自性は現在「SNSを捨てよ、町へ出よう」と訴える者が出ないことからも分かる。(矢吹博志)

 ■「神奈川近代文学館」(神奈川県横浜市中区山手町110、(電)045・622・6666)9時30分~17時(入館は16時30分まで)。一般600円、65歳以上・20歳未満および学生300円、高校生100円、中学生以下無料。月曜日休館(祝日の場合は開館)。

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