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【経済快説】スルガ銀行の処分に見る不動産投資変調の“サイン” (1/2ページ)

 シェアハウス向けの不正融資の露見から貸家向けのローンで組織的で大規模な不正を行っていたことが判明したスルガ銀行に、新規の不動産融資を6カ月停止する業務停止命令が下った。金融庁は、同行が行っていた不動産向けの融資を全件調査するとしている。

 今後、調査の結果を受けて追加的な処分がなされるのかもしれないが、率直に言って、これだけで済ませるのなら、処分はいささか軽すぎよう。物件の価格や借り手の返済能力を水増しするなどの明らかな不正を繰り返して、預金を原資とするお金を貸していたのだから、本来なら「自主廃業」あるいは「銀行免許取り消し」クラスの処分が適当だ。銀行という業態上、単純に廃業とは行かないのだろう。他行に吸収されるような形で、「スルガ銀行」という名前は消えるのではないだろうか。

 次の問題は、同行の経営的な安全性だが、預金者の信頼のめどをリスク資産に対する自己資本比率8%とすると(6月末時点では銀行単体で12・14%)、あと1100億円程度の引き当ての余裕があるとの試算があるが、不動産投資物件向けのローン残高が1兆9000億円もあり、現段階で既に「安全」であるとは言い難い。預金者をはじめとする同行の顧客は「それなりの警戒」をした方がいいと申し上げておく(歯切れの悪い言い方で申し訳ない)。

 スルガ銀行の顧客以外にも注意しておきたい問題がある。

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