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【住まいの処方銭】実家の片付け お金関係は「リスト化」を…金銭の話を直接しない配慮も大切

★実家のモンダイ(6)

 実家片づけ整理協会(東京都中央区)の渡部亜矢さんに、親の日常エリアの片付けについて聞いた。

 「まず寝室。枕元には、メガネや本、孫の写真など、大切なものがあるので、すぐ手に取れるようカゴにひとまとめにします」。常備薬は健康のバロメーター。内容を見ておく。本からも親の興味対象がわかる。

 リビングでは、転倒リスクを念頭に置く。滑りやすいカーペットの2枚敷きなど床回りを確認。延長コードがあちこちのコンセントに差さっていることもある。

 「リビングでは座って手が届く範囲にモノが集まる『両手の法則』があります。爪切りやはさみなどがたくさん出てくるので、ケースや箱で整理をしましょう」

 キッチンでは、賞味期限切れの食材を捨て、フライパンや食器類は、よく使うものを本人が取り出しやすい位置に収納しておく。

 周辺が片づいたところで、ようやくお金関係に入る。作業をしながら昔話をすることで、親との距離が久しぶりに近くなったはず。だが、それでも、金の話は直接してはいけない。

 「重要なものをリストに書き出してもらうだけにします。例えば、年金や生命保険、株券、不動産関連書類、印鑑、通帳など。現物を確認し、保管場所を一緒に決め、兄弟で共有します。親の記憶通りの場所にあるとは限らないからです」

 渡部さんの経験では、捨てる予定の空き缶から印鑑が見つかったことがあったという。通帳は中身を見ず、表紙の写真を撮影。利用していない口座は解約する。

 「『エンディングノート』と言われていますが、親には負担。『何が高級品で、何が貴重品なのか分かると助かるよ』『貴重品を整理しておくと、いざというときあわてなくて済むね』などと伝えてみます」(不動産・住生活ライター 高田七穂)

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